椎茸(シイタケ)の栽培方法

菌床栽培について

 

椎茸でも生椎茸が菌床栽培ですが、他のきのこ類も殆どがこの菌床栽培です。菌床椎茸栽培というのは、広葉樹のオガ屑と栄養源を水と混ぜて固めたブロック状や円筒形の培地による栽培方法のことです。

 

もともと新品種育成者の権利保護制度である種苗法が1978年にできて、盛んに椎茸の品種改良が進んでいったのですが、同時に栽培技術の点でも研究開発が行われ、1980年代からこの菌床栽培が始まり、菌床栽培の椎茸も市場に出荷されるようになったのです。

 

まず、菌床の原料となる広葉樹のオガクズと栄養体はミキサーで混合されますが、含水率やpHは繊細に調節され、理想的な培地となって圧縮成型されるのが第一のポイントで、袋詰めされた培地は殺菌釜で殺菌処理をするのが第二のポイントです。

 

この殺菌処理が完全でないと後工程は無駄になる可能性があります。殺菌後は冷却し、無菌室で椎茸菌を植菌することになり、植菌後は空調培養室などで培養されます。

 

培養が完了したら、発生室の温湿度を調整して発生を促し、いよいよ収穫となります。菌床栽培は年中安定して生椎茸を育成するには最適で、屋内で水分や温度管理ができるので、計画出荷もこの方法なら可能だというわけです。食感もなめらかで、生椎茸はこの菌床栽培品がやはりおいしいと評判です。